日本で唯一のボルドープリムール試飲会 by 徳岡のレポート

ワインインポーターの徳岡さんのボルドープリムール試飲会が開催されましたのでレポートします。

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ボルドープリムール試飲会2017年の概要

1.開催名 「ボルドープリムール試飲会2017年」
2.開催日 2018年6月27日(水)
3.会場  アンジェリオン オ プラザ TOKYO(Angelion au plaza TOKYO) 11階 ロイヤルブリティッシュ
〒104-0031 東京都中央区京橋3-7-1 相互館110タワー
4.時間  14:00~18:00
5.料金  5000円
6.注意  ビルの造りが良くなくて、エレベータの入り口が京橋通郵便局側から入らないといけません!

はじめに

開始は平日の14時からということもあり、開始直後はお客さんもそれほど多くなく快適に試飲ができました。

開始時刻の5分前に会場につき、受付でパンフレットをもらいます。

皆さん本日の試飲するワインリストをながめて開場の時刻まで待ちます。まあ、事前にワインリストはウェブで公開されているので、ガッツリ見るという感じでもないのですが。

開始直後の会場の風景です。最初は少なめでラッキーなんて思っていました。

カナール・デュシェーヌ・オーセンティック・ブリュット

プリムールの試飲会ですが、一杯だけシャンパーニュのサービスがありました。

カナール・デュシェーヌ・オーセンティック・ブリュットは、ピノ系が主体でパンチがあり、かつ滑らかで繊細な飲み口です。

フレッシュさを感じ、どこかパンの焼いたかおりを思わせるニュアンスが感じられます。

非常に良いスタートです!

いろいろなサイズのワイン瓶

いろいろなサイズのワイン瓶が飾ってありました。並べてみると、こんなに大きいサイズもあるんだなとビックリ!

左から375ccのDemi Bouteille(ドゥミ ブティユ) で通常のボトルの半分のサイズ。

左から2番目が、750ccのBouteille(ブティユ)で、コレが市販で出回っている通常のサイズです。右のボトルと比較すると小さく感じてしまいますね!

そして、さらに右に行って通常のボトルの2本分で1500ccのMagnum(マグナム)、4本分で3000ccのJeroboam(ジェロボアム)、8本分で6000ccのMathusalem(マチュザレム)、12本分で9000ccのSalmanazer(サルマナザール)が並べてありました。

シャトー・マラルティック・ラグラヴィエール・ブラン


グラーブ格付け特級を造るシャトーです。

一気に広がる果実味は、とても強く香ばしい焼き栗を感じます。

ミネラルの旨味が後から追いかけて、濃い味です!スイスイと飲めて官能的な余韻です。

大変美味しいです。

シャトー・ラ・ガルド・ブラン

若いにも関わらず、トーストのような香り。
酸は穏やかで、軽やかな果実が残る点が良いと思いました。

更に良くなりそうです!

シャトー・ル・ボスク

コンサルタントはミッシェル・ローランです。

こちらのワインは、セミナーの試飲でも出てくるのでテイスティング・コメントは、セミナーのレポートと合わせて書きます。

ル・マルキ・ド・カロン・セギュール

カロン・セギュールのセカンドです。

セギュール伯爵の名言「数あるシャトーを所有すれど、我が心、カロンにあり」ですね。

華やかなベリーの香りで、きめの細いタンニンとボリュームで既に飲み頃を迎えてるかも。

コレは今時点でも飲めると思います!

シャトー・カロン・セギュール

こちらは本家本元のカロン・セギュール。

重厚なベリーの香りに包まれています。腐葉土のニュアンスもあります。タンニンがキツく、ガチガチした感じがあります。

まだまだ、寝かせて丸みを出す必要があると思いました。ただ、このクラスのボルドーは、この時点でもパワーが凄いですね!

シャトー・ラフォン・ロシェ

メルロー比率高めのワイン。

腐葉土の香りに少々のバニラ香。タンニンはまだ主張して角がありますが、嫌味はなく飲みやすい。

シャトー・ダルマイヤック

ブラックベリーの果実味が出ていてジューシーです。

木樽のニュアンスが全面に出ていて、アルコールが高く感じ、芳醇な感じが良いです。

この時点でタンニンが全体をギチッと引き締めているのが印象的でした。

シャトー・クレール・ミロン

ブラックベリーの香りが、華やかに広がり、チョコっぽいニュアンスの香りが複雑に混ざり魅惑的です。

この時点で長い余韻と細やかなタンニンは特筆すべきものがあります。

長熟に耐え得ると上品な味わいになりそうです。

シャトー・バタイエ

筋肉質で力強いスタイルのワインかなと思いますが、早飲みだと評価は割れそうです。

カベルネ・ソービニヨンの比率が高く、香りはプルーンや鉄分が感じられて、タンニンが強めです。

シャトー・オー・バージュ・リベラル

こちらもカベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高く、カシス、ベリーの風味が強く、豊かな味わいの強靭で円熟したスタイル。

タンニンは強く、凝縮感もあります。

シャトー・ランシュムーサ

黒系果実、イチジクの香りに心地良いタンニンが感じられます。

地味な生産者ではありますが5級シャトーの意地のようなものは感じます。

シャトー・ラグランジュ

ベリー、バラ、カシスや黒すぐりの香りです。

滑らかな舌触りで、まろやかな甘さと酸味に収斂するが 強すぎないタンニン。

それとコーヒーのような余韻が感じ取れました。

シャトー・ベイシュヴェル

色は少し若々しいガーネット。香りはプラムやカシス、樽由来のバニラ、熟成感の高い腐葉土や獣臭の香りです。タンニンは繊細で綺麗に溶け込み、酸とのバランスも秀逸。

シャトー・ラスコンブ

まだ厳しいタンニンがあります。黒果実の甘い後味と長い余韻がありますが、何となくスカスカな感じがあります。アタックとラストがちょっとチグハグな味で違和感を感じました。

シャトー・レ・カルム・オー・ブリオン

カベフラ中心の構成。香りはスミレ、コーヒー、チョコレートの香りがします。味はシッカリしとしたタンニン。アフターに心地よい苦味のある余韻。オーブリオンのオーナーが教会に畑の一部を提供したのがこのワインみたいで、オーブリオンのお向かいなので値段的には魅力的。

シャトー・クロワ・ド・ラブリー

ブラックベリー、ブルーベリー、白コショウの香り。刺すようなタンニンがしっかりあり、アルコールも強め。畑の場所は、シャトー・パヴィと斜面がつながっているらしい。

シャトー・シャス・スプリーン

色は濃いガーネット。果実味はやや弱めかな。上品でタンニンも酸味もしっかりとあって長期熟成に耐えられそうな感じです。

シャトー・ラ・トゥール・カルネ

カシス、ブラックベリーの香り。タンニンはふっくらした丸みが既にあります。余韻はジューシーな仕上がりです。

シャトー・ベルグラーヴ

ブラックチェリー、ブルーベリーの済んだ香りです。

フレッシュでタンニンは心地いい程度に力強く、飲みごたえがありました。

シャトー・ラ・ギュルグ

熟したブラックチェリーの香り。タンニンがまだ荒いですがすごくセクシーです。

シャトー・ギロー

これはスゴイ!キンカンの香り、複雑だけど優しい味で甘くどこまでも濃厚で豊潤な芳しさ、余韻に浸れる。

ワインジャーナリストの山本昭彦さんのセミナー

ワインジャーナリストの山本昭彦さんによるセミナーが開催されていたので申し込みをしてみました。

山本昭彦さんと言えば、ワインレポートというインポーターやレストランなどのワイン関係者やワイン愛好家の方が見るサイトを運営されていて、ワイン産地の動向等をサイト会員にレポートしています。

今回は2017年度のボルドーの状況や2017年ヴィンテージの状況をお話ししていただいたので、概要をメモしておきたいと思います。

開催前に準備をされている山本さんです。

プリムールの状況

昨今、プリムールの意義が失われつつあるという見解を出す人が多くなってきているが、それは当たっていないというのが山本さんの見解でした。

一時期は中国がプリムールで買い付けをして価格が高騰していたが、それも無くなり価格自体は安定している。プリムール自体は機能しているという認識でした。

プリムールでワインを投資対象として買うのは良いが、日本では二次市場が発達していないことから、換金性という意味では難しいそうです。ただ、個人の楽しみとしてなら割安に購入できることから意義はあるそうです。

ボルドーのプリムールは、ワイン関係者が一堂に会して合うことから、さまざまな情報が集まることにも価値があると考えているそうです。

一級シャトーとスーパーセカンドは近年値上がりが激しいことからプリムールで買い付けるのは特に有効であるとのこと。中途半端な格付けのシャトーのはそれほど意味がないかもしれないので、少しでも上の格付けを狙うのがオススメみたいです。

2017年ヴィンテージの状況

2017年のボルドーは霜にやられていてイメージが悪い中、嬉しい驚きがあるヴィンテージだったとのことです。

まず左岸から。

ジロンド川が見えるテロワール的に恵まれている北部のメドックは霜にやられずに良い出来でした。

ただ、ボルドーの内陸部、オーメドック、ペサックレオニャンは品質的に難しい年だったそうです。霜でやられたところは2番花で造っている状況。

2017年のヴィンテージは2015年、2016年よりは品質的には下になるが、2014年よりは上という見解で、場所を選べば良い年なんだそうです。

次に右岸です。

こちらは状況が違うようで、ポムロール、サンテミリオンは標高が高いところは品質が良いそうです。しかし標高の低いシュヴァルブラン、フィジャックは霜の影響があり品質的には難しいようです。

以上が赤の状況ですが、白のほうは2017年ヴィンテージは総じて良いそうです。

セミナー内試飲

試飲のワインは、シャトー・ル・ボスクとクロ・バドンです。

シャトー・ル・ボスクは、香りはカシス、すみれの花の香りがします。タンニンはなめらかになりつつあると思いますが、飲み頃はもう少し先かと思います。

クロ・バドンは、香りはブラックベリー、チョコレートのニュアンスがあります。しっかりしたタンニンを感じます。5年以上は寝かして飲んでみたいと思いました。

福袋

3000円でハズレなしのくじを引きました。4等のバッドボーイが当たりました。ハズレ?

残念1等はマルゴーだったのに!!!

最後に

プリムールという事で将来的な評価を考えるべきなのに、素人なのでどうしても現時点の評価をしてしまいがちで、そういう意味で難しかったです。

それでも、将来良くなるワインを数多く試飲が出来たので貴重な体験ができて良かったと思います。

ただ、もう少し上位の格付けワインも飲んでみたかったというのが正直なところです。

それでもこんなにたくさんのワインを試飲できたのは幸運で非常に満足しています。

家に帰ってから気がついたんだけど、口の中が紫になっていて、ビックリした。笑

いやー、ワインって本当に良いものですよね!さよなら、サヨナラ、さよなら!

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